株式会社内田洋行
働き方の多様化の即した革新的な空間を提供するため ICTツールにAVer製品を採用
30年取り組んだオフィス環境の提案 - コロナ禍で働き方と会議方法が変化した
内田洋行知的生産性研究所では、1989年からテレワークの実証実験を行い、来るべき多様な働き方を実現に向けて思考錯誤してきた。2010年に働き方改革「Change Working®」を掲げ、2021年にはその日の業務に応じて最適な機能と場所を社員が能動的に選択する「アクティブ・コモンズ®」を提唱、新たなオフィスを創造してきた。2019年には「アクティブ・コモンズ®」のコンセプトを、より働く人を主人公にした「WORK□.(ワークブランク)」をキーワードとし、ワーカー自身が多様なワークシーンを描き、選択をしていくという働き方をサポートしている。
コロナ禍で社内は、緊急事態宣言後は出社率50%としてテレワークと出社のハイブリッドな働き方を導入。生産性の高いWeb会議を行える環境をいかに整えるかが課題となっていた。内田洋行は自らが実践し、最適なものをお客様へ提案する企業文化がある。そこで人事考課のような場所を選ぶ1on1のミーティングや、自宅から参加するテレワーカーと繋いで実施する大人数のWeb会議を社内にある機材を使用し、繰り返し実践。そして見えてきたのが、次の3つの課題だった。
自己実践で見つかったWeb会議の3つの会議
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1映像と音声のストレス - 機材の性能に不満
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社内にあったテレビ会議用の専用機を使用したが、Web会議に活用できず不十分だった。PC内蔵のWebカメラやマイクスピーカーでは映りが悪く、音も雑音が入って聞き取りにくいためスムーズな会議進行の障壁となった。
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2会議の準備や後片付け、設定etc - 時間と手間が発生
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Web会議を始めるにあたり、必要な機材を会議で使う部屋に持ち込んでPCと繋いだり、会議後には元に戻すなど運用が煩雑。準備や後片付けなどの無駄な時間と手間を生んでしまっていた。
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3板書や資料の共有にハードル - 議論に参加しづらい
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ブレストなど深い議論を行う会議では、ホワイトボードを書きながら進行するため、遠隔にいるテレワーカーに共有するのが難しく、議論に参加しにくい。
導入したAVerプレミアムWebカメラの使用感
Webカメラの種類が多く、1on1のような少人数の会議、5~10人が参加する中規模な会議、10~20人といった大規模な会議などの会議室の広さや参加人数に応じたWebカメラ、マイクスピーカーをラインナップしている。リモコンやPCから、カメラの向き、ズームを遠隔コントロールが可能。話者追尾の機能があるため、遠隔地の参加者が取り残されないWeb会議の運用が可能に。会議室の規模や用途に応じて適材適所のカメラを選びやすい。また、視野角も広いため参加者をくまなく映せる。
内田洋行では、AV制御システムcodemari(コデマリ)、会議支援システムMeeTap(ミータップ)、会議室予約管理システムSmartRoomsと連動。SmartRoomsで会議室への「入室」操作をすると、会議室の照明、空調、ディスプレイ、Web会議カメラやマイクスピーカー等が起動する。会議参加者は、手持ちのノートPCにClickShare Conferenceを接続するだけで、ワイヤレスでディスプレイにPC画面を表示、Web会議のカメラやマイクスピーカーとワイヤレスで接続される。Web会議を開始する手間や負担を大幅に軽減できる。AVerは、そのようなシステム連携にも積極的に協力してくれた。
AVerプレミアムWebカメラ選定のポイント
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1自社の工場でカメラ機器を製造している
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映像が途切れたり、雑音が入ると会議上のストレスになるため、画質や音質といった品質を重要視。
- Web会議カメラはレンズの良いものを選びたい。
- AVerはカメラ機器を自社技術で開発・製造。
- 自社で製造しているからこそ、高品質と3年間の長期保証を実現している。
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2ClickShare との連携
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ICT製品を組み合わせてソリューションとして内田洋行が国内で販売しているClickShareとの併用が必須要件だった。
- AVer製品はClickShareとの組み合わせの動作検証がされており、推奨機になっていた。
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3自社開発のクラウドサービスとの連携・開発支援
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内田洋行が提供する「MeeTap」や「codemari」との連携にはWebカメラ側からHDMI出力できることが条件だった。
- HDMI出力できるWebカメラであること
- 自社開発のクラウドサービスとの連携について開発や支援をしてもらえる
お客様の声
テレワークの先駆者として、最良を求めて試行錯誤してきた30年
内田洋行では1989年に研究所を開設し、テレワークの実証実験に取り組んできました。1997年からは当時のNTTデータ様と協調分散型ワークスタイルの実証実験を、2010年にはお客様の業績向上に資することを目的に、新たな「働き方」と「働く場」の構築を支援する「Change Workingコンサルティングサービス」の提供を開始しています。私たちはまずは自社でソフトとハードの両方を使い倒し、良いところや悪いところも踏まえた上で最適なものをご提案するスタイルです。現在に至るまで、さまざまな企業と200ものプロジェクトを立ち上げて、働き方のコンサルティングを提供してきました。「日本はテレワークに関して遅れ気味だ」と言われてきましたが、コロナ禍によって一足飛びに進んだように感じます。この10年で企業のあり方や働く人の価値観は大きく変化しました。多様化した価値観に合わせて、多様化した働き方とともにオフィスの在り方も変わっていくことが現実的にもう起きているのです。
ありとあらゆる場所とICTで繋がっている今
従来、ICTと空間は別物と考えられてきました。私たちは分けて考えずに、お客様へ最適な環境を提案していこうと思っています。例えば大雨や地震など災害が起きると、現地の状況を把握せねばなりません。以前は人を派遣していましたが、今はネットワークが繋がっていれば手に取るように情報が入ってきます。世界というと大仰ですが、企業活動のフィールドはオフィスの中だけに収まりきらなくなっているのではないでしょうか。ありとあらゆる場所と、いつでもどこでもICTで繋がって情報共有ができるようになりました。災害現場だけでなく、建設工事設備などとの遠隔コミュニケーションに引き合いがあります。お客様の課題に対してネットワークを繋げるだけでなく、人の感情をどうするのか、ソリューションとして考えていきたいですね。
自己実践して、最良のものをお客様へ提案していく
内田洋行はお客様の課題解決の手段として、オフィスのプランニング、家具、インテリアとICT系のシステムを組み合わせてワンストップで提供しています。課題となるのは生産性の向上や働き方改革に資するものです。これには「効率性の向上」と「創造性の向上」の2つの観点があります。「効率性の向上」はムダな時間や、付加価値を生まない時間をいかに削減するか。生産性を上げる「創造性の向上」は、創造的な仕組みで議論ができる、従来やってきたことよりも情報量を増やして速度を上げるといったことが軸になってきます。
コロナ禍で弊社も働き方が変わって、出社率は50%以下でテレワークと出社のハイブリッド型になってきました。ディスカッションの成果を上げるためにはムダ時間の削減が大切なのですが、オンライン会議に必要なハードウェアの準備時間や、音の問題がある1on1ミーティングの場所を探す時間など、新たに対応すべき問題が見えてきました。1回目の緊急事態宣言の解除後、出社してWeb会議を行ってみたら音や映像の課題も見つかり、ハードウェアとソフトウェアの両方を見直す必要がでてきました。
お客様に最良の提案をするためには、自分達で実践した「もの」「こと」を提供している会社ですから、自ら機材を使い、選定することから始めました。各社それぞれ特長のある製品がある中で、販売する立場で考えると内田洋行としての競争優位性も打ち出さなければなりません。AVシステムとのインテグレーションや当社システムとの連携のしやすさが選定のポイントになりました。AVerさんは製品力だけでなく迅速に対応頂けたことが決め手となりました。
株式会社内田洋行における、プレミアムWebカメラの活用方法
内田洋行ではICT機器をメーカーから仕入れてお客様へそのまま提供するのではなく、自らが使用した上で「適材適所」の提案を行っている。出社率を50%として、テレワークとのハイブリッド型で業務を行っている社内で、どのようにしてWeb会議を実施しているのか、2つの会議室で実際にご活用されている様子をご紹介する。
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1個室ブース(VB342+、ClickShareを使用)
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会議参加者の顔が切れることなく遠隔の会議相手に自然に映るよう、VB342+の広角カメラ機能に加え、台形型のテーブルを使用して画角の確保に配慮している。カメラとマイクスピーカーが一体型のVB342+を使用。資料共有はClickShareでワイヤレス接続したノートPCから行えるのでデスク上がすっきり。会議室予約システムの入室ボタンを押すと、AV制御システムの「codemari」が連動。ディスプレイの照明、VB342+の電源が自動で入るため、セッティングの待ち時間なく、すぐに会議に入ることができる。
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2会議室(CAM520 Pro、MeeTap、ClickShareを使用)
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内田洋行のAV制御ソフトウェア「MeeTap」に接続するため、機能要件であった、HDMI出力のできるCAM520 Proを採用。タブレットからMeeTapを使ってCAM520 Proを操作し、参加者の顔とホワイトボードをワンタッチで切り替えることで、遠隔地側で見る映像を適宜切り替えながら利用できる。
会議中の資料の共有はClickShareを使うことで、ノートPCの画面をワイヤレスで表示することができる。
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3MeeTapでWeb会議への接続やAV機器の起動が簡単
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会議室のICTシステムをタブレット端末からワンタップで操作ができる内田洋行のクラウドサービス「MeeTap」。会議でよく使う機器のセッティングをプリセット登録しておけば、アイコンをワンタップするだけで自動的に機器を起動することができる。
ほかにもWebカメラをコントロールして、参加者映像からホワイトボード映像への切替も可能。会議室で共有される映像や音声、ノートPC画面以外の情報もテレワーカーとリアルタイムに共有しながら議論を進めることができる。